メルカリで代金を払ったのに商品が届かなかった
被害の経緯
フリマアプリで限定スニーカーが相場より安く出品されていました。出品者から「サービス料を節約するため外部決済にしてほしい」と言われ、銀行振込で支払いました。商品は届かず、出品者もアカウントごと消えていました。
この事例は、一般的な手口の類型をもとに再構成したものです。特定の個人の体験そのものではありません。
この事例から学ぶこと
フリマアプリは必ず公式の決済システムを使う。外部決済への誘導は詐欺の定番手口。
フリマアプリやオークションサイトを悪用したネット通販詐欺は後を絶ちません。「外部決済への誘導」はプラットフォームの保護を外すためのもので、詐欺師の常套手段です。
この詐欺の特徴
- 人気商品を相場より大幅に安く出品して興味を引く
- 「サービス料を節約できる」「手数料がかからない」と外部決済を誘導
- 銀行振込・PayPay・電子マネーなど追跡困難な方法を要求
- 支払い後にアカウントを削除して姿を消す
- 出品写真が他サイトから盗用されていることがある
被害を防ぐために
フリマアプリの取引は必ずプラットフォーム内の決済を使いましょう。外部への誘導は規約違反であり詐欺の疑いが強いです。また、評価が少ない・新規アカウントからの購入は慎重に。相場より大幅に安い商品には必ず理由を疑いましょう。
被害にあったら
- フリマアプリ事務局に報告(アカウント凍結と情報提供)
- 警察のサイバー犯罪相談窓口に届出
- 振込した銀行に「詐欺被害」として口座凍結申請
- 消費生活センター(188)に相談
法律ではどう定められているか
詐欺罪(刑法)
刑法(明治40年法律第45号)第246条第1項は「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する」と定めています。同条第2項は、財物ではなく「財産上不法の利益」を得た場合、または他人に得させた場合も同じ刑にすると定めています。
第246条の2(電子計算機使用詐欺)は、人ではなく「人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り」、それによって財産上不法の利益を得た場合も、同じく十年以下の拘禁刑に処すると定めています。
条文:e-Gov法令検索(法令ID 140AC0000000045)
振込先の口座からお金を取り戻す制度(振り込め詐欺救済法)
振込によって金銭をだまし取られた場合には、「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律」(平成19年法律第133号)にもとづく手続きがあります。
同法第12条第1項は、被害回復分配金の支払を受けようとする者は、支払申請期間内に、申請書に資料を添付して「対象預金口座等に係る金融機関に申請をしなければならない」と定めています。申請先は振込先の口座がある金融機関です。同条第3項は、この申請を、振込みの依頼をした金融機関を経由して行うこともできると定めています。
同法第11条第2項は、その支払申請期間について「同項の規定による公告があった日の翌日から起算して三十日以上でなければならない」と定めています。法律が定めているのは30日という下限であり、期間は無期限ではありません。口座が凍結されているか、公告が出ているか、申請期間がいつまでかは、振込先の金融機関に問い合わせて確認してください。
この制度は、凍結された口座に残っている資金を被害者に分配するものです。口座に資金が残っていなければ分配は行われず、支払われる額も失った額と同じとは限りません。
条文:e-Gov法令検索(法令ID 419AC1000000133)
条文は e-Gov 法令検索で公開されている法令本文から引用しています。ある行為がこれらの条文に当たるかどうかを判断するのは捜査機関と裁判所です。このページは条文を示すだけで、個別の事案についての法的な判断を示すものではありません。