LINEで届いた当選通知から個人情報を抜き取られた
被害の経緯
LINEで「おめでとうございます!抽選であなたが当選しました。賞品は50万円相当の旅行券です」というメッセージが届きました。受け取りには「本人確認料として2,000円の振込が必要」と言われ、支払いました。その後「送料・保険料・税金」と次々に費用を請求され、断ったところ連絡が来なくなりました。
この事例は、一般的な手口の類型をもとに再構成したものです。特定の個人の体験そのものではありません。
この事例から学ぶこと
応募していない懸賞に当選するはずがない。受け取り費用の請求は詐欺の典型パターン。
「当選通知詐欺」は応募した覚えのないキャンペーンへの当選を装い、「受け取り費用」を騙し取る詐欺です。最初は少額から始まり、次第に金額が増えていくのが特徴です。
この詐欺の特徴
- LINE・メール・SMSなどで突然「当選しました」と通知が届く
- 最初の「本人確認料」は少額(数千円〜1万円程度)
- 支払うと「送料」「保険料」「税金」と次々に追加費用を請求
- 高額商品(旅行券・家電・現金)を餌に何度も騙し取る
- 当選品は最終的に届かない
被害を防ぐために
応募した覚えのないキャンペーンへの当選通知は詐欺です。本物の懸賞は受け取り費用を請求しません。メッセージに書いてある企業名をウェブ検索して、本当のキャンペーンか確認しましょう。特に「今すぐ振り込まないと当選が無効になる」という言葉には注意してください。
被害にあったら
- 消費生活センター(188)に相談
- 追加要求には絶対に応じない
- 警察のサイバー犯罪相談窓口に届出
- 振込をした銀行口座を警察に報告して口座凍結申請
法律ではどう定められているか
詐欺罪(刑法)
刑法(明治40年法律第45号)第246条第1項は「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する」と定めています。同条第2項は、財物ではなく「財産上不法の利益」を得た場合、または他人に得させた場合も同じ刑にすると定めています。
第246条の2(電子計算機使用詐欺)は、人ではなく「人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り」、それによって財産上不法の利益を得た場合も、同じく十年以下の拘禁刑に処すると定めています。
条文:e-Gov法令検索(法令ID 140AC0000000045)
振込先の口座からお金を取り戻す制度(振り込め詐欺救済法)
振込によって金銭をだまし取られた場合には、「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律」(平成19年法律第133号)にもとづく手続きがあります。
同法第12条第1項は、被害回復分配金の支払を受けようとする者は、支払申請期間内に、申請書に資料を添付して「対象預金口座等に係る金融機関に申請をしなければならない」と定めています。申請先は振込先の口座がある金融機関です。同条第3項は、この申請を、振込みの依頼をした金融機関を経由して行うこともできると定めています。
同法第11条第2項は、その支払申請期間について「同項の規定による公告があった日の翌日から起算して三十日以上でなければならない」と定めています。法律が定めているのは30日という下限であり、期間は無期限ではありません。口座が凍結されているか、公告が出ているか、申請期間がいつまでかは、振込先の金融機関に問い合わせて確認してください。
この制度は、凍結された口座に残っている資金を被害者に分配するものです。口座に資金が残っていなければ分配は行われず、支払われる額も失った額と同じとは限りません。
条文:e-Gov法令検索(法令ID 419AC1000000133)
条文は e-Gov 法令検索で公開されている法令本文から引用しています。ある行為がこれらの条文に当たるかどうかを判断するのは捜査機関と裁判所です。このページは条文を示すだけで、個別の事案についての法的な判断を示すものではありません。